朝夕、一段と寒く、合掌する手もかじかんできました。寒暖が増すと、葉の色づき鮮やかに、払暁の光を透かした赤は朱に染まっています。
暁天の太鼓、轟く山内は、諸仏が経行し、諸天、神祗在します事も宜なるかな。
今年最後の彩り豊かなこの時期、散り際の紅葉、冬紅葉。
こもりくの初瀬の山は色づきぬ しぐれの雨は降りにけらしも
大伴坂上郎娘/万葉集
初瀬の山はすっかり色づいたことだ。しぐれの雨が降ったに違いない。
11月22日の今日は朝から時雨が降っていました。紅葉の葉がその時雨に洗われ、鮮やかさが増し、昼過ぎには大伴坂上郎女が詠んだ歌通りの情景が広がっていました。
明日から晴れの予報です。見ごろを迎えた長谷寺の紅葉楽しんでいただけます。