あべのハルカス美術館「長谷寺の名宝と十一面観音の信仰」展

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出展宝物紹介

?-1国宝 長谷寺装飾経(はせでらそうしょくきょう)
    鎌倉時代


 
?-2国宝 丸紋散蒔絵経箱(まるもんちらしまきえきょうばこ)
    室町時代



 長谷寺装飾経は、「法華経」28巻、「観普賢経」1巻、「無量義経」3巻、「般若心経」1巻、「阿弥陀経」1巻の計34巻からなる特別な装飾を施した巻子装の経典です。軸首に水晶や金銅の金具を用い、お経の書かれた料紙には金銀がふんだんに使われています。この装飾経の発願者や経を書写した者は明らかではありませんが、相当身分の高い人物であろうと推測されます。
 また、この装飾経を納める丸紋散蒔絵経箱は非常に美しく荘厳されています。三段重ねの箱の表面はそれぞれ三角形で分割されており、三種類の蒔絵の技法が各面に用いられています。さらに、金銀を用いたドーナツ状の丸紋を全面に散らしています。伝統的な意匠を引き継ぎつつも、現代に通じるような大胆なデザインが非常に特徴的です。
 装飾経・蒔絵経箱ともに華美な荘厳が目立ちますけれども、写経に込められた昔の人々の想いや信心、祈りの気持ちなどを想像しながらご覧いただければ幸いです。

あべのハルカス美術館

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